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「マイガーデナー」紡木たく

マイガーデナーマイガーデナー
紡木 たく


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「自分を捨てちゃだめだ
  さな
 おまえは
 愛されている」


2007年の後半から、当ブログに“紡木たく”のキーワードで来客が多かったのが気になっていました。
大した記事は書いてないのに何故?と不思議に思いつつ、久しぶりにファンサイトRecollectionsを訪れたらなんと!
紡木たくの12年ぶりの『新刊』が年末に出るとのこと。
全く知らなかったので有り難かったです。

そして発売され、すぐに買って読んだのですが早く書いてまだ知らない紡木たくファンにも知って貰おう、きっと喜ぶはずだから。
…と、思ってたのに、後から後から書きたい事が湧いて来てなかなか思う様な感想が書けず。
大分経ってしまいました;

ページ全てをコマ割りされた漫画形式ではなく、どちらかといえば小説と挿絵の様な感じでページ毎に散りばめられていたのが印象的です。
漫画特有の“フキダシ”はひとつしかありません。
出版社は最初は小説があっているんじゃないかと考えていたそうです。
しかし、それでは紡木たくの絵が生かされない。
コミックとして出版してくれてよかったです;
でも、今回紡木さんが描き下ろしてくれたことで新たな疑問が沸き上がりました。
何故集英社からではなく、小さな出版社だったのでしょう。
「描きたい」と考えていた時に誘われたので、タイミングがぴったりとはまったのかな。
今回の件で、編書房というのを初めて知りました。
HPを見て、(失礼ですが)とても小さな出版社だな~と思いました。
編集雑記を読みましたが、色々苦労もあるみたいで…
帯に“たすけたかったんだ”とあるのですが、もうひとつの意味でこの小さな出版社を救う為に一役買ったのかなとか妄想してしまいました。スイマセン(;´・ω・`)
でも、著者の言い分を丁寧に扱って本にしてくれそうな感じもしました。

驚いたのは、当時と全く変わっていない細い線のタッチ。
きっと現役を離れてもずっと描かれていたのでしょう。
馴染みある水彩で描かれた風景。
そして、各々に訴えかけて来る人物たち。
今まで何度も読み返しました。
その都度、喉の奥がキュッてなる。
そして同じところで泣いてしまう。
私は、一気に12年前に引き戻されました。

『ほんものの愛』を知らない15歳のさな。
母親は再婚してその人との子をもうけた。名前はまな。
義父は優しいし、まなはかわいいのになかなか“家族”になれないさなは、沈んでしまいそうになる度「小てつ」の事を思い出し、いつも心の寄り所にしていた。
中学に入ってユキと出会う。
施設育ちの子でみんなから慕われ人気者だったユキが、さなは憧れだった。

紡木たくさんは本当に、中高生を描かせたら上手いですね。
ホットロードの時もそうだったけど、その当時私も同じ年頃で抱いていた心情とか心の揺れとか反発心とか憤りとかやるせない気持ちとかすごくリアルだった。
なんで今もそれを描けるんだろう?
紡木作品には、男女から絶大な支持を得ているカリスマ的な男の子がよく登場する。
その男の子に少し遠くから抱く恋心が、なんともいえない位初々しく「こんな気持ちあったな~」って共感してしまう。
これは紡木さん自身が、そういう男の子への恋を経験してきたからなんだろう。
この人は永遠にティーンエイジャーなのかも知れない。

自我が目覚め始める多感な時期に「今日から一緒に暮らす家族だからね」なんて言われても、きっとすぐには受け入れられないもんだよね。
さなの場合も同じで、小てつ(人)と少し距離を保ってしまっていた。
小さいときから傍にいた小てつ(犬)の方が、さなにとっての実質の親だったんだろうな。
でも、小てつは死んでしまったから支えがなくなった。
さなと家族は未だに距離があいている。
本当は甘えたかったんだろうけど、まなが生まれてそれが出来なくなった。
愛情を取られた様な気がして(ホントはそんな事ないんだけど)、自分は愛されてないのかなって何となく感じて…
家族から距離を置いていたさなも、ユキの前では素直になれる。
ユキが小てつみたいな存在に思えてくる。

さなが熱を出した時に「神さまはいるの?」と訊いたら、ユキは「いる」と答えた。
ユキは小てつ(人)が、さなの神さまだってわかっていたんだね。
でもさなは、その時はまだわからない。
自分は独りで生きている気がする。
「家族だなんて思ったこと一度もないから」
子供に言われてこんなにもショックな言葉はないでしょう。
その時は気付かないけど、大人になって自分が親の立場になって変わったらなんて事を言ったんだろうと気付くはず…

今は幸せな人でも、過去に辛いことを経験していたりする。
それを隠してるわけじゃないけど、何とか乗り越えようと頑張って生きている。
そんな人の姿を知って、さなは自らも歩み寄ろうとする。

シロの事や家族の事が、私の経験してる事、して来た事と重なってしまい、読むとどうしても泣いてしまいます。
これは私の物語でもあるなぁなんて思ったり。
マイガーデナー
どんな人にもきっと心になにか響いてくると思います。

紡木たくさん、ありがとう。
また描いて欲しいです。

*編書房
*編集雑記
*読者からのメッセージ(私が寄せたのも載ってます 笑)
*コラムニストによる書評
*少女まんがアーカイブ「ホットロード」:s-woman.net
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関連記事

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COMMENT

ばりよかっ!

先日は、コメントへのお返事ありがとうございました☆

ちびさんの仰る〝ある作家〟の正体ってあの『紡木たく』先生だったんですねー( ゜Д゜)

偶然に!私も『MY GARDENER』を書店で発見して即購買しましたヽ(´ー`)ノ

全く異なる作家でありながらも同じ12年間、紡木たく先生は事実上の休筆状態で長い沈黙を破って連載無しの単行本化を意図した描き下ろしの新作を発表されて…実は『ホットロード』の「春山が5㍍空を飛んだ」がチョイ悪中学時代の私の心のバイブルでした。

仲のいい先輩に勧められたのがきっかけで読んで感動して、単行本を所持したのですが、友人からの好意で『紡木たく撰集』のワイド版『ホットロード』を譲って貰い、他にも『瞬きもせず』や『机をステージに』『やさしい手をもっている』…等、大好きな作品があります。

あの独特な雰囲気のある世界や柔らかい繊細なタッチの絵、想像がどんどん膨らんでいく「余白の部分」もそのまんまで、読んでてグイグイお話の中に引き込まれていきました。

様々な出来事を淡々と綴りながらもその中で不安定になって翻弄されていく心の揺らぎや作品のテーマでもある「無償の愛」への追求、「居場所」の探求についても等身大のまま丹念に描いていて読後もしばらくリフレイン状態が続きました。

では、最後に感想を博多弁で一言!

「マイガーデナー、ばりよかっ!」



ちびさんのご感想、最高でした☆

ありがとうございます♪

| りりこ | 2008/03/14 22:23 | URL | ≫ EDIT

りりこさんへ☆

わわ、コメントありがとうございます♪
なんと、りりこさんも読まれたのですね!
紡木ファンとしてはとってもとっても嬉しいですv

そうなんですよ~。12年ぶりって、それくらい月日が経ってたという事に驚きました(笑)
しかも連載じゃなく描き下ろしという唐突な情報だったので、誠か!?と半信半疑だったのです(^^;)

「ホットロード」は私もハマっていました~!
和希と同じ世代だったのでかなり感化されてましたね。
当時は『春山と和希のラブストーリー』だったけど、今は『家族』の物語だったんだな~って感じました。
あの頃は、みんなわかってないと思って共感出来なかった母親や先生たちの『オトナの気持ち』が、今はわかる不思議…

「机をステージに」懐かし~!いいですね~。
手元にないんですが私も読みたくなってきちゃいました;

一冊の本になってから読むのはやはりいいですね。
その世界にどっぷり嵌れます。
小説が書き下ろしを多数を占める中、漫画もちょっとずつお披露目にするんじゃなく小説的な在り方でもいいんじゃないかな~なんて思っちゃいました。

紡木たくさん、引退されていたとばかり思っていてもう新作は諦めていました。
でも、山口百恵みたいな『引退宣言』はされてなかったんですよね。
『描きたいものがあったから』なんて、素敵だな~って思いました。
しかも、あの頃と作風が何にも変わらないままなんて!

また紡木作品が読めて幸せでした♪
たくさんの人に読んで欲しいですv

| ちび | 2008/03/19 22:17 | URL | ≫ EDIT

紡木たくファンのちびさんに☆

『小さな祈り』や『かなしみのまち』等の後期作品の焼き直しの内容なのかな?と思っていたのですが、直ぐに昔読んでいた頃の感覚が蘇り、当時よりも洗練された純度の高い表現、静かな透明感が鮮明に印象に残る素敵な作品でした。

『マイガーデナー』はタイトル通り「家族」のお話で、今までの作品は父親不在、又は存在希薄のパターンが多かった為、今の先生の「描きたい」という想いがお話の中にもそのまま滲み出てるようで…読んでいてとても心地良かったです。

「みんな必ず、きっと誰かに大切に想われているんだ」というメッセージ性、不良っぽい子や大人しい子も柔らかく包み込む感じが大好きで、矛盾や身勝手さを許しながらも決して甘過ぎず、リアリティーの中にも典型的な描写にならないところも魅力的で…昔から好きなところって、やっぱり同じです(´ー`)


余談ですが、以前『ホットロード』の実写化が浮上した時に春山役の最有力候補がフミヤさんだったそうで、フミヤさん自身も作品を意識して作った楽曲があるそうですね。
残念ながら、私はリアルタイムでは読めなかったので、仲の良い先輩から教えて貰ったのですが、『僕等がいた』の矢野のモデルもフミヤさんで、「フミヤ繋がり」ですねー☆


また一つ、ちびさんと共通する作品のお話が出来て嬉しいです。

個人的に『机をステージに』の続編を是非読んでみたいのですが…贅沢は言いません。(笑)

また、いつか紡木たく作品読みたいです!!

その時は、一緒にお話させて下さいね♪

| りりこ | 2008/03/29 00:59 | URL | ≫ EDIT

りりこさんへ☆

実は「かなしみのまち」は婦人科にあったのを待ち時間の間チマチマ読んでただけで、ちゃんと読んで無いんですよね;
私のとって思い出深いのは初期の方かな?
でも一気に気持ちはそこまで戻れました。
紡木さんの作品って、いつまでも腐食しない魔法でも掛けられてるんじゃないかと思うくらいです。
「マイ ガーデナー」も、携帯でやり取りとかスカートの丈とか今風で新しいんだけど、やっぱりちょっとどこか古めかしくて懐かしくって…

紡木さんは『家族』をテーマに描かれることが多いですね。
「ホットロード」や「瞬きもせず」もそうだったけど、親を疎ましく思ってしまう時期ってのを上手に丁寧に描いてて。
なんとなくですが、紡木さんも母子家庭に育ったのかな?と感じました。
自分がそうでしたから、和希やさなにかなり共感してしまうんですよね。
今までの作品も、紡木さんの実体験に基づくものが多い様な気がします。

ホットロードの映画化はよく噂されてましたね~!
紡木さん自身が映画にしないと言ったのでされる事はないのかもしれませんが、ちょっと観てみたい気もします;
春山役の候補はフミヤだったんです~。
当時「机をステージに」のなっちゃんがフミヤがモデルなんじゃ?とか言われてたっけ…
もしかしたら紡木さんもファンだったのかも知れませんね。
業界人にも紡木たくファンは多いみたいで、DJ OZMAさんが大ファンだと公言されてました(^-^*)
こんな所で矢野のモデルとの共通点が生まれるなんてなんかすごく不思議ですね(笑)

私もりりこさんと昔から好きだった漫画家さんのお話が出来てハッピーな気分です(^-^)♪
りりこさんと同じ感性なのも嬉しいv

私は紡木作品の全部の続編を読みたいです!!
あの子たちは今どうしているんだろう…
りりこさん以上に贅沢ですね;
でも不思議とみんな幸せに暮らしている絵がぼんやり浮かんできます。

連載じゃなくていいから、何年かにひとつ作品を発表していってくれたら嬉しいな。
そしてまたりりこさんと『つむたく』話をできる日を楽しみに待ちたいと思います☆

| ちび | 2008/03/31 23:24 | URL | ≫ EDIT

どの作品も 感動ものですが、「机をステージに」の海での シーンは 何度も
泣きました。私と同じ人いるでしょうか

| たこ | 2008/08/25 18:23 | URL | ≫ EDIT

たこさんへ☆

初めまして。コメントありがとうございます♪
「机をステージに」は青春真っ只中に読みました。
丁度バンドブームだったし、かっこいいな~と憧れたり。
今読んでも甘酸っぱい思い出が蘇ります。

海のシーンはラストのですか?
不器用な高屋から真紀への言葉、すごくいいですよね~!
胸がキュンとします。
やっぱり紡木さんの漫画に登場する言葉は何気ないけどすごく素敵です。

| ちび | 2008/08/26 23:09 | URL | ≫ EDIT















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